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2014年7月26日土曜日

【45】怪獣ノーザンソウル

 そういえば、ここでお伝えしてなかったのですが、2月に発売した「ノーザンソウル・ディスクガイド」(シンコーミュージック刊)に執筆で参加しております。

 
 
 30枚のシングル盤を紹介しています。
 執筆作業は楽しくもとても大変で、けっこう煮詰まった時期もあり、ある時心の師・神戸ヌードレストランのDJイズミさんに電話で相談しました。

 「俺、何書いたらいいんですかね?」

 それに対してのイズミさんの答えは、こうでした。

 


 「ウッシは怪獣好きやから、曲の良さを怪獣に例えたらええんちゃうん?」

 


 さすが生粋のモダニスト。こちらの予想の斜め80度くらいを行く回答に面食らいましたが、僕としてはイズミさんのアドバイスをまさか無視するわけにもいかず、「そうっすね!そうかその手がありましたね!」。
 実際にMARY SAXTONのシングル紹介の項で、ノーザンソウルに無理やり怪獣をぶっこむという離れ業に挑んでおります。興味のある方は是非チェックしてみてください。


 そんなわけで寝ても醒めてもノーザンソウルのことばかり考えているわたしですが、怪獣も大好きです。
 物心ついたときから中学生2年くらいまで、今のノーザンソウル熱と同じくらい怪獣に夢中になっていました。
 幼稚園~小学校低学年の時などは、公園の砂場で「ウルトラマン博士」と呼ばれ、周囲の尊敬を集めていたものです。
 あれ以来、他人から尊敬された記憶が特にないので、あの公園の砂場の頃が自分のピークだったのでは。と思うときもあります。
 で、小学校高学年にもなればふつうみんな怪獣は卒業します。ある朝、「おい、今度のゴジラは新怪獣と戦うらしいぞ!」なんて教室に駆け込んでも反応は冷ややか。「あれ、みんなどうしたんだろう。」と思うわけです。
 気づいたらみんな、歌謡曲のヒットチャートを追いかけたり、ファッションを追いかけたり、あるいは女の子を追いかけるようになっていたのです。
その頃まだ母親が買ってきた服を着ていた僕は、孤独に怪獣を追いかけるようになりました。
 それでも小学校のうちはまだ話しの出来る友がいましたが、中学生にもなるといよいよ自分ひとりだけになります。
 中学男子ってふつうみんなジャンプの最後らへんに載ってる広告ページにある通信販売のギターとか気になってくる年頃のはずですが、自分は夢の中でも怪獣が出てくるくらい、いつも怪獣のことを考えていました。
 周囲に背を向け、ひたすら自分の信じるものを追うその姿は、60年代の後半に、流行やトレンドに流されるロンドンのシーンに背を向け、ひたすらレアな米国のブラック・ミュージックを追い求めた英国北部の若者たちの姿を思い出させた・・・・というのはもちろんこじつけですが、でも頑張ってたと思います。


 中学2年でビートルズに出会い、いったん怪獣は卒業(遅すぎ)するのですが、成人してくらいからまた「やっぱ、いいよな。怪獣。」と怪獣愛が復活し、昔のようにソフビ人形やらポスターやら買い込むことはさすがにないですが、DVDや名画座なんかでまめに作品を鑑賞して楽しんでいます。

 特にここ5年くらいは昭和の邦画ばかり観ているので、「日本映画としての怪獣映画」としての視点で観るととても再発見が多く、「怪獣が出てこなければ映画でない」なんて思ってた?頃には到底わからなかった楽しみがあります。50~60年代の作品なんかは特に登場人物のファッションや街並みも楽しいし、女優さんの美しさを堪能するのもガキの頃にはなかった視点。というか最近は怪獣よりもそっちばかり観てるかも・・・・

 いや、そんなことはない。やはりメカゴジラ(昭和)が登場するシーンとか気が狂いそうなくらい興奮するし、「故郷は地球」をこないだ久しぶりに観たら見終わった後しばらく体を震わせて泣いた。

 

 そして先日、ついに怪獣とノーザンソウルという、自分が人生を賭して追い求めてきた全く違う文化二つが、一枚のレコードにて交差したのです!

 もちろんそんなレコードがまともなレコードなわけがないので、今日はキワモノ盤紹介!



THE MOONS/ "GAMMERA"

 


 大映が世界に誇る?大亀怪獣ガメラ。今回紹介するのは、第一作の「大怪獣ガメラ」が米国で公開されたときの挿入歌のシングルでございます。


 

 65年公開。米国での公開が1966年、題名は”GAMMERA THE INVINCIBLE”。シンプルのそのまま英語にした感じですね。


 
 ガメラといえば、東宝のゴジラ大ヒットにはじまる怪獣ブームに対し、大映のワンマン社長永田雅一が「ウチも怪獣やるぞ」とムリくり作った怪獣映画なわけですが、同じように便乗した他社の怪獣(日活のガッパ、松竹のギララ)がぱっとせずに終わったのに対し、ガメラはゴジラに逼迫する人気を集め、その後もシリーズ化されたのはご承知のとおり。空を飛ぶ亀の怪獣というかなりの冒険な存在であるのに知名度が高いのも人気の高さがうかがえます。
 平成にも復活し(僕はリアルタイム世代!)、昭和版が子供向けな内容だったのに対して、オタクが作ったオタクのための映画というべきその内容は高い人気を誇ります。


 実はこのレコードを手に入れる少し前に、ブルーレイでこの映画を観返したばかりで運命的なものを感じました。久しぶりに観たガメラ、ブルーレイの画質も美しいし、丁寧に作られているなとやはり関心しましたが、大映の名優船越英二は明らかに演技手抜いてる感が・・・。特に記者会見のシーンは、変な間合いがあって「カンペ見てないですか??ねえ、カンペ見てますよね??」と映画に集中できなかったよ。

 あと子供の味方ガメラなわけですが、第一作に登場する少年の名前がトシオ君で親近感。でもガメラに出てくるガキって見ててイライラすんだよな・・・。トシオ君もけっこう無茶やっててホント、イライラしましたね!!

 では、音楽の話に行きます。


 
 動画の15秒目くらいからスタートなんですが、怪しげな音が鳴り響く、なかなかかっこいい、ガレージィなノーザン・インストロになっていると思いますがいかがでしょう。始まって3秒で"BATMAN"のパクリだとわかるのはご愛嬌。 

 THE MOONSなるグループですが、おそらく名前だけのスタジオグループだと思います。ウラ面は「ガメラ~~」のコーラスがないインストバージョンですが、最初からインストみたいなもんじゃん・・・トホホ。
 こういうガレージテイストなノーザンはけっこう昔から根強い人気があり、最近のKEB DARGEなんかのRockabillyやTittyshakerの路線とも相性がいいですね。

 で、劇中のどこでこの曲がかかるかですが、ヒマなアメリカ人がなんとフルでアメリカ公開版をアップしてくれてたので一応ここにも貼っておきます。このあいだ観たばっかりなのにまた観ちゃったよ。米国公開版はあっちの俳優が出ている新撮シーンもけっこうあります。



 曲が使われているのはこの動画でいうとちょうど一時間くらいのシーン。ガメラが東京を破壊する、映画のハイライトともいえるシーンです。
 時はエレキブーム真っ只中、ガメラが来てるのにそっちのけでディスコで踊り狂う若者たち。日本版ではどっかの日本のエレキバンドが演奏してる音楽が使われてますが、アメリカ版ではその音楽がこのTHE MOONSの曲に丸々差し替え!!非常に画面にマッチした、日本版よりカッコいい名シーンとなっています。これは観てよかったな。ありがとう、ヒマなアメリカ人。
 警察が「ガメラが来てるぞ!逃げろ!!」と注意しに来るのですが、エレキ狂いの若者は「そんなの知るか!俺たちを止めることはできないぜ!」とそのまま踊り狂い、ガメラが建物を壊して下敷きになってたぶん死にます。

 エレキなんかにうつつをぬかしてるとこうなるぞという製作者のメッセージを感じます。


 僕も、ノーザンソウルで踊ってときに怪獣が来ても、おそらくそのまま踊ってる予感がします。踊りながら死ねるなら本望かな。

 そういうわけで、ホント自分のためにあるようなシングルでした。1000円なり。
 ピクチャースリーブ付もあるらしく、それがカッコイイのでそれも欲しくなってきました・・・。でも調べたらけっこう高値なんですよ。PS付きは。

 

 

 でもDJで使うとき、あるかなぁ~~~~~。



 <おまけ>

 50年代~60年代のNYの広告代理店を舞台にした、アメリカの人気ドラマ、「MADMEN」で、登場人物がこの"GAMMERA"を映画館に観にいくシーンがあります。クリスマスの日に諸事情あって家にいれない主人公と、イギリス人の同僚が「せっかくだから映画でも見に行こう。何がやってる?」と調べて観にいくのがなんと「ガメラ」笑。なかなか笑えるシーンです。ガメラも画面にけっこう出てきます。
 フル動画もいっぱいあがってるので、アメリカのオタクにはけっこう人気なのかなあ。


 

2014年7月2日水曜日

【45】Tower Of Strength

 今日も明日も明後日も犬のように這いつくばって働き、へとへとになって帰宅するのだが、部屋に入る前にポストの中身を確認するかどうかは些細ではあるがなかなか重要な問題だ。

 人間というのは、疲れててもポストを確認できる人間と、できない人間に分かれる。

 僕はというと、時期によって変わる、という感じか。つまり、レコードを海外から買ったりしてて、そろそろ届くな、という頃になると、きっと郵便局の不在届けが入ってるからこまめにポストを見る。
 一日何回も見る時もある。プリーズ MR.POSTMAN~ルッカンシー、なんてハナ歌も歌いながら快調そのもの。

 しかしお金が無くてレコードが買えない時期や、欲しいものがなくて買わない時期などはうちのポストは荒れ放題。荒れていくと更に開けるのがおっくうになるという悪循環に陥る。
 だいたい、そういう時期はポストを見てみてもロクなものがはいってない。「この日までにこのお金をここに支払いなさい」とか、「来月からこの料金がこれだけ値上がりします」とか、「この神様を信じなさい」だの。もしくはピザの宅配サービス(嫌いではない)、または若い女性の宅配サービス(利用したことはないがそんなに悪くないものだと聞いている)など、気が滅入るものばかりだ。恋文とかファンレターが入っていることは、無い。まさにミックジャガー氏がいうところの「USELESS INFORMATION」ってやつだ。

 かといって、「その手には乗らないぜ」とそのUSELESS INFORMATIONに完全無視を決め込んでも、ある日シャワーを浴びようとカランをひねっても冷水しか出ず「ひゃあ。ひゃあ。」と一人孤独に悶絶する羽目に陥ったり、または思い切って冷蔵庫に貼ってあったチラシを頼りにピザを注文したら、店員に「その商品は冬限定でとっくに販売終了となっております」など冷たく言い放たれたりする。

 世知辛い世の中。

 だからポストは常に中身を空にしておくのが好ましいのだが、本当にもうそんな気力も無いくらい、へとへとに疲れきっている時だってあるだろう。

 そんな時に聴きたい曲がある。



GLORIA LYNNE / YOU DON'T HAVE TO BE A TOWER OF STRENGTH (EVEREST)




 ノーザンソウルといえば、63、4年以降の、アップテンポなビートの音楽をイメージする人が多いと思うし、それももちろん間違いではないのだが、イギリスのノーザンソウルシーンではそういう枠にとらわれない本当に多様なサウンドが同じ「ノーザンソウル」として認識され、親しまれている。

 それを面白いと思うか、意味が分からないと思うかで、その後のその人のノーザンソウル人生は決まるといってもよい。

 その多様なサウンドの中には、いわゆる「アーリーソウル」と一般的に呼ばれるサウンドの曲調のものも人気だ。「アーリーソウル」も定義が少し難しいが、おおまかにいえば言葉どおりソウルミュージック黎明期、つまり「ソウルミュージック」という言葉が使われる前の音楽で、その後のソウルの原点となった音楽のこと。バンドサウンドというよりも、オーケストラ、流麗なストリングスなどが使われていたりポピュラー寄りな音なのが主な特徴か。例えばSAM COOKEが遺した音楽などは、ほとんどが「アーリーソウル」といってよいだろう。OTIS REDDINGがMGsをバックに箍が外れたようにガッタガッタいうようになる前の、あくまでまだポピュラー音楽のひとつとしての黒人音楽であり、よってある種の抑制が効いているわけだがそこがまたいいんである。

 ノーザンソウルシーンでこういうアーリーソウルや、R&Bなどソウル以前の音楽のサウンドが急激に人気になったのはやはり80年代、Staffordで開催されていた"TOP OF THE WORLD"のDJ(GUY HENNIGANともちろんKEB DARGE)のディスカバー・選曲によるところが大きいだろう。70年代にWIGAN CASINOなんかで人気だったアップテンポなストンパーから、こういったある意味「渋い」(あまり好きな言葉ではない)サウンドへの変化は、ノーザンソウルの歴史におけるもっとも重要なシフトチェンジであったという人は多い。




 今回紹介するのはジャズ・シンガー、GLORIA LYNNEの61年録音。お聴きの通りしっとりと歌い上げた曲だが、アップテンポでダンスにも向いている、そのためノーザンソウルとしても人気である。Staffordで好まれていたようなサウンドともまた異なるが、はまるとなんだか中毒性のある曲だ。
 曲はバート・バカラックによるもので、ソウルというよりはポップスといったほうが正しいかもしれない。前途のとおりジャズシンガーであるから、いかにもな作品といえるだろう。

 Gene McDanielsのヒット曲「Tower Of Strength」へのアンサーソングである。もちろんそれもバート・バッカラックが作曲で、まあこの原曲はこの際どうでもよいのだが「TOWER OF STRENGTH」という言葉は気になる。直訳すれば「強さの塔」なわけだが、まあ「強さのカタマリ」って感じかな?
 Geneの曲は大まかにいうと、弱い男の歌だ。僕はTower Of Strengthになりたい、そして君に君の事なんか愛してないんだ、といって、ひざまづいて許しをこう君を背にドアを開けて出て行きたい、でも僕はそんなに強い男じゃない、という内容の歌詞である。

 Gloriaは、「あなたはTower Of Strengthになる必要はない、英雄になんかなならなくていいの」と歌う。あなたがして欲しいことはなんでもするから、それよりわたしを抱きしめて、絶対にはなささないで、とGloriaは続ける。

 ぐっときますよねえ。男性諸君。


 本当ならこういう科白を、和服の美人、例えば若尾文子や山本富士子なんかの昔の大映の女優さんなんかいいですな。に、お酌をしてもらいながら言ってほしい気もするが、もちろんそんなことはないし、今のところ大映時代の若尾文子や山本富士子を自宅に宅配してくれるサービスもなさそうなので、結果このレコードを家で独り聴くことになる。

 へとへとになって疲れきって帰ってきて、このレコードに針を落とすと何だかとてもホッとします。

 明日も頑張りましょう。


 

 ・・・・というわけで、しれっとものすごく久しぶりの更新となってしましましたがこのまましれっと終わります。今後は頑張ります!


 さて次のDJ情報です。

 NIGHT FOX CLUBは7/26土曜日です!影のレギュラー、ADAMも今回参加で盛り上がること間違いないですね。フライヤーはDEE CLARK!

 安定のノーチャージです、是非遊びに来てくださいね。



NIGHT FOX CLUB
Rare 60's Danceable Northern Soul Drop&Moves,
Motown,R&B & 70's Soulful Dancers
http://nightfoxclub.blogspot.jp/

Sat 26th JULY 2014 
Start 19:00~Until 23:30 
@Menphis Kyodai SHIMOKITAZAWA
Admission FREE!!!
http://memphis-kyoudai.blogspot.jp/

DJs
Stormer Tamai (Stormer & THE STOLEN HEARTS)
Akira Sekiguchi
uCjima (DOTS'n'LINE)
Adam Tore
l
 

2013年3月20日水曜日

【45】 45 OF MY DREAMS






またしても前回のアップから一ヶ月以上経ってしまいました。

早速ですが最近手に入れたレコードについて語らせていただきます、今日は長いよ!


THE MAJESTICS/(I LOVE HER SO MUCH)IT HURTS ME








やった~~~~~

ついにこのシングルを手に入れた!!!



最近、大阪のイラストレーターにしてノーザンソウルDJのさくらいはじめさんもこのシングルを手に入れてかけていらっしゃるようですが、僕も昔から本当にこの曲が好きで好きで好きで好きで堪らなかったので今回手に入ってほんとうにウレシイ。

長い道のりでした。


値段はそれなりにするのですが、イーベイなんかではけっこう頻繁に出品されており、今までにもチャンスはけっこうあったのですが、なかなか手に入れられなかった。今回手に入れたコピーはレーベルも盤も「昨日プレスされたの??」ってくらいの極美盤でもうヒデキ感激てかんじ。

とにかくこの曲が好きで好きでたまらない。レーベルのデザインの女の子(Linda)に恋しちゃうくらいだった。ちなみにフリップサイドの曲名は"GIRL OF MY DREAMS"。まさにこのシングルが"45 OF MY DREAMS"でした。

とにかく聴いて欲しいのですが、どうですか!この全編を覆う爽やかなラテン・フレイヴァー。タイトル以下の歌詞も本当に切ない。ものすごく恥ずかしいのを承知で言うと、この曲を聴いてるだけで僕はなんだか誰かに恋してるような気分になります!!!








・・・・・喜びのあまり本当に恥ずかしいことを書いてしまい、あまりの恥ずかしさに死んでしまいたくなりましたが話しを続けます。

この曲はいくつかの種類のイシューがあり、WarnerレーベルからDAVID & RUBENというデュオ?名義でのイシューもあります。MAJESTICS盤と同じくらいレアです。

僕は昔これを持っていたのですが、買って届いて聴いてビックリ、





イントロがカットされてる!!!!!!!!!!!!!!!




先にあげた動画でいいいますと13秒目くらいからスタートとなっていました。ショックのあまり(結構高かった・・・・・)めまいがして倒れかけましたが、持ち直して、その盤は即効、売り払いました。

あとはLindaと同系列のRampartからもDAVID & RUBEN名義でイシューがあるようですが、せっかくなのでこのMAJESTICSというグループについて調べてみたら色々面白い話が出てきたので紹介いたします。


とにかくMAJSETICSというグループはいっぱいいるので困ったもんです。しかも、どれも異グループのよう。まず有名なのはヒット曲のカバーをLPにまとめて数種出しているグループTHE MAJESTICS。女の子のジャケットのやつです。このLPは昔からDJに人気があり今ではリイシューも出ていますが今回のMAJESTICSとはやはり異グループ。どうもカナダのグループのようです。

そしてチェスから数種のシングルをリリースしているMAJESTICS、MGMから一枚リリースのあるMAJESTICSもいますが、今回のグループとはやはり異グループ。あとはデトロイトのドゥーワップグループでモータウン系列のVIPなどからリリースしているグループもある模様。


今回のMAJESTICSはLAのグループで、黒人グループでなくチカーノ、ヒスパニック系のグループです。

まあそれは音楽を聴けばすぐに納得がいくと思います。

Lindaレーベルは60年代初頭にEddie Davisという人がLAで設立したFaro Producitonというプロダクションの系列レーベル。Faro Productionの特色はメキシコ系アメリカ人コミュニティからの支持を集めていたことで、代表的なアーティストはガレージで人気のCannibal & THE HEADHUNTERSや、あのTHEE MIDNIGHTERSもFaroの手がけたアーティストで、やはりみんなメキシコ系の人たち。

THE MAJESTICSはArthur Roblesが率いたヒスパニック系グループで、この曲を書いたのもArthur Robles。DAVID & RUBEN名義でのちにイシューがあることは先に触れましたが、DAVIDもRUBENもMAJESTICSのメンバーでArthur Roblesの兄弟たちだそうです。

このシングル以外にはリリースはないようです。ものすごくややこしいんですが、LindaレーベルにMAJESTICSというグループがリリースしているシングルがもう一枚あるのですが、それは黒人の別グループだそう。なんだよそれ・・・ちゃんとしろよFaro Production・・・・。


そうやって調べているうちに、とてもいいエピソードを見つけたので紹介したいと思います。


英国のあるノーザンDJが自分のプレイリストをネットでアップしていたら、なんとその中にあったMAJESTICSのこの曲をみつけた、Arthur Roblesの息子からメールで連絡があったそうです。

それがなんかとてもいい話だったので以下紹介します。

I noticed you guys play this song and have it on a few play lists. The Majestics was my Dad''s band, Art Robles who also wrote and sang the song. It is amazing to me that it is being played today in places all the way over in England. I just wanted to say hello adn hope you continue playing his song whic h he wrote about my Mom. If you have any video o fmy Dad''s song being played in a venue I woudl love to be able to see it on line somehow. Perhaps on YouTube or some other site. Please let me know if there is something out there like this as the rest of my family woudl love to see it too I am sure.

あなた方がこの曲(もちろんMAJESTICSの)をDJでプレイされているのを見つけました。MAJESTICSは私の父Arthur Roblesのバンドです。彼はこの曲を作曲し、歌っています。はるばる英国で現在もこの曲がかけられているなんて、驚きました。私はみなさんに一言挨拶申し上げたかったのと、これからもこの曲をかけ続けてほしいと思い連絡させていただきました。この曲は、父がわたしの母について歌ったものです。もし、クラブなどでこの曲がかけられているところの動画などがあれば是非拝見したく思っています。もしどこかにあれば是非教えてください。私の家族もきっと喜ぶでしょう。


いい話だなあ。僕は感動してしまいました。MAJESTICSはこの一枚のリリースのみで、大きな成功には到らなかったわけですが、こうして遠く離れた英国でノーザンソウルクラシックとして今でもフロアを沸かせているのを、その息子が発見するなんて、素敵だと思いませんか。

しかもこの曲はArthur Roblesが妻について歌った歌だということが分かったのです。この歌を作ったときはまだ恋人同士だったのではないかと僕は勝手に思っています。なんせ、

「僕は彼女をとても愛している、それが僕をつらくさせる」

ですからね!!

陽気でありながら、なんだかもの悲しさもあるこの曲、まさに恋ってそういうもんですよね!

・・・・再来月で30歳になるのになにを言ってるんでしょうか。見苦しくてすみません。



Arthur Roblesさんのほかの作品を是非聴いてみたいのですが、もしかしたら彼の才能はこの一曲で尽きてしまったのかもしれません、もしくは、この曲がたまたま魔法のように、彼の才能を超えた次元から出来てしまったのかとも思います。

でも本当に人の心を掴む表現てのは、そういう風に出来てしまうもんなのではないでしょうか。こういう曲って作ろうと思って作るんじゃなくて、ある日突然ぽっと出来てしまうんもんなのじゃないかなあ。




というわけで週末のNIGHT FOX CLUBでもちろんこの曲をかけます!

是非遊びに来てくださいね。




◆NIGHT FOX CLUB
Rare 60's Danceable Northern Soul Drop&Moves,Motown,R&B & 70's Soulful Dancers


Adam Torelの今回来日時の最後のNIGHT FOX CLUBです!お見逃しなく!!

60年代後期から70年代にかけてのイングランド北部におけるムーヴメントNORTHERN SOUL。そこに見られるSOUL MUSICへの愛情と、熱狂的とも言えるDanceへのこだわり、そんな熱いスタイルに影響を受け、尊敬と憧れと情熱を持って2004年発足。本国では現在も尚、時代に流される事なく愛され続けている、この普遍のモンスターミュージックの数々を、"英国流黒人音楽の遊び方"として提供する事の出来る、都内随一のパーティー。
奇数月第4土曜日、下北沢メンフィス兄弟にてレギュラー開催。



◆日時:2013年3月23日(土) 19:00~23:00


◆会場:下北沢メンフィス兄弟。東京都世田谷区代沢5-6-14前田ビルB1A http://memphis-kyoudai.blogspot.jp/Tel/Fax03-5486-3461 


◆入場無料


◆DJsStormer TamaiAkira SekiguchiIchiuCjimaAdam Torel


◆NIGHT FOX CLUBブログhttp://nightfoxclub.blogspot.jp/



PS さらにいい話??今まで何回も逃してきたのに、なぜ今回強気でBIDできたかというと、友達の結婚式の二次会で大いに酔っ払っていい気分になった勢いでBIDしたのです(笑)LOW君、トミーちゃん、ありがとうね!!


2012年12月21日金曜日

【45】祝祭日はいつ?

レア盤(そこまででもないですけど・・)ばかりの紹介になってもそれはそれでなんかレコードじまんみたいでつまらないので、レア盤ではないどこにでもありそうなシングルを紹介してみます。



JOE SIMON / WHEN





これはいい曲。ちっともレアじゃないし、簡単に安く手に入るウレシ盤です!

レーベルのSOUND STAGE 7は、ナッシュビルが拠点のレーベルで、日本のソウルファンにはなじみの深いレーベル。つまり、日本のソウルファンに根強い人気のサザン・ディープソウル系のシンガーで、このレーベルに作品を残している人が多いのです。Lattimore BrownやSam Baker、Roscoe Robinsonなんかがシングルを残しています。ここら辺のマイナー(今ではスタンダードになってるかもしれませんが)なディープソウルのシンガーにいちはやくスポットを当て、リイシューを行っていた一番の先進国が日本であり、P-VINEやVIVIDなどのレーベルだったのですが、最近は英国のKENTがそこらへんは一番盛んですね。
ノーザンソウル的には、やはり大クラシックであるLittle Richieの "Just Another Heartache" やみんな大好き Ann Sexton "You've Been Gone Too Long" などもこのレーベルからのリリースです。どちらの曲もサザン的なノリが色濃くありつつ、ノーザンソウルやフリーソウルでも人気なのだから(まあノーザンソウルってそういうもんですが)、このSOUND STAGE 7というレーベルはとても興味深いレーベルだと思います。

JOE SIMONは、SOUND STAGE 7で当時最もヒットを飛ばしたシンガー。このレーベルでは珍しくLPもリリースされています。人気だけでなく実力もお墨付き、あのOtis Reddingが亡くなった際に遺族に請われて彼の葬儀で歌ったという逸話が残っています(!)。

この曲は彼の作品の中でも少し異色の曲なのではないでしょうか?

いわゆるクロスオーヴァーの曲ですが、インプレッションズスタイルの曲だと思います。

これのどこがインプレッションズスタイルなんだ??と思わそうですが、まあ確かにコーラスグループでもないのになんでインプレッションズを引き合いに出すのかというと、これは声を大にして言いたいのですが、個人的にインプレッションズスタイルってのは、音楽のスタイルだけでなく曲そのものに現れる精神だと思っています。それは公民権運動に対するポジティブかつ平和的なものの見方であったり、穏やかな宗教的的道徳観だったりします。

この曲に現れるゆったりとした、とにかくポジティブな響きは僕にはすぐにインプレッションズを思い出させたんですが、どうでしょうか。エ~~~~~~エ、エイ、メン。

以下、この曲の一番大事と思われるとこの歌詞を抜粋です。



Everybody come on out, there's a a celebration
Men,women and children,there's a celebration
Peace, brother we'll find our salvation
It don't matter which color black or whit we're all brother
We'll give respect to each other
I know we can have a good time


さあみんな出ておいで、お祝いだよ
男も女も子供たちも、お祝いだよ
平和、兄弟よ、きっと救済の道が開ける
どんな色だろうと関係ないさ、黒くても白くてもわれわれはみな兄弟
きっとみんな尊重しあって、楽しくやっていけるさ



こうやって歌詞だけ見たらいまにもカーティスメイフィールドが歌いだしそうな感じがするじゃないですか。エ~~~~~~エ、エイ、メン。まさに公民権運動が盛り上がる、ポジティブな当時の黒人社会の世相を反映したかのような、楽天的な内容の歌詞です。

うーん、いいなあと手に入れた当初はじーんとなって聴いていたのですが、あるきっかけでこの曲がまったく違う顔に見えてきたのです。

YouTubeのコメントで、誰かが「なんでタイトルが"WHEN"なんだ?」と言っていました。

そういやそうじゃん、曲中、一切「WHEN」という言葉は出てこない。この曲につけるタイトルがあるとしたら、頻出する"celebration"という言葉が一番ふさわしいように思えるのだけど、なぜこの曲には"When"というタイトルがつけられたのだろうか?

おそらく、このタイトルには制作側の、この曲で歌われている内容と現実のジレンマに対する思いがこめられてるのではないかと思う。この曲のリリースが69年、キング牧師の暗殺が68年である。



こんな理想郷のような世界は、「いつ」やってくるのか?


本当に、こんな世界が実現するのか?




そういうことを考えながらこの曲を聴きなおすと、Joe Simonの歌もなんだか凄く哀しげに聴こえてくるのである。

でもこの曲のポジティブなバイブレーションが僕はどうしても嫌いになれない。僕は基本的に絶望主義者だけれども、理想郷を夢見ることは悪くないことだと思っている。大体がたかがポップミュージックの歌詞だ。現実がこれだけ醜く陰惨である以上、ポップミュージックの中くらいは理想郷が存在したってそんなにめくじらたてることじゃないだろう。少なくともこの曲の演奏時間の2分間くらいは、この理想郷のことを信じることができるのだとしたら、それだってなかなかのことだ。めったにできることじゃない。


まあ、やっぱ理想郷なんてないけどね!!ペッペッ!


エ~~~~~~エ、エイ、メン。では、またノーザンソウルでお会いしましょう!


あと告知をば。

今年最後のDJは大晦日にUFOクラブにて!!
Stormer & THE STOLEN HEARTSも出演いたします。皆さん都合よかったら是非高円寺でカウントダウンしましょう!



年末 A GO GO!!

2012/12/31(mon)
at 東高円寺UFO Club

Open 19:00~
Charge ¥1500(D別)

LIVE:ポール岡田(ex.ザ・カーナビーツ) グループ, The Phantasms, ディディディディーズ, THE GIFT SHOP, The Cheekys, Stormer & Stolen Hearts, Gurdy Macs, 青山春裕(The Fave Raves)

出店:おしゃれ神戸屋

DJ:uCijma(stormvill records), Mineaki(Lazy Sunday), Shikou(Facing Facts), mari



個人的に、カウントダウン後、新年一発目の曲をかけるという状況に憧れがあるのですが、できますかね!!!???

2012年最後までノーザンソウルで突っ走ります!


KTF.


P.S. ちなみにJOE SIMONは現在は音楽を引退、伝道師となって教会にいる。

2012年11月14日水曜日

【45】冷血

なんと二ヶ月もブログ放ってしまいました。

もう気がついたら11月。

書きたいこと、書くべきこといっぱいあったんですが・・・・

まあ、「ウッシ、最近ブログ更新してないけど、元気かな?」とか「ちゃんとご飯食べてるかな、心配だな?」とか、「アイツが欲しがってたあのレコード、もういらないから、適価で譲ったろうかな?」とかそういう人もたぶんいないと思うので、そこらはさっさとすっとばしてリハビリ的にぼちぼち再開します。

ではリハビリなんでまずは最近手に入れたレコードの話でお茶を濁させていただきます。



というわけでアイク・元祖DV男・ターナー御大にご登場いただきましょう。



♪会いたかった アイクターナー アイクターナー イェイ♪






失礼しました。



IKE TURNER / SHE MADE MY BLOOD RUN COLD







最強・最凶の黒人ギタリスト、アイク・ターナーによる57年リリースのシングル盤です。


いったい、なぜこのような曲が産まれてきたのでしょうか。頭を抱えてしまいます。

口笛を吹いているような音ではじまりますが、これは凍えている男が漏らすうめき声です。

以下、この曲のとても奇妙な歌詞を紹介します。(例によって高卒による非常に不正確な聞き取りなのでそこらへん突っ込まないでください)


She made my blood cold, shed cold tears all through my soul

I went to see my doctor asked him what was wrong
He gave me an examination, I was chilled to my bones
She made my blood cold, shed cold tears all through my soul

He says your kisses freezes my heart, causes my blood to stop
Have I sick with hanging from my eyes I give him ?? all round the clock
She made my blood cold, shed cold tears all through my soul

He checked my blood pressure, he found that I had none
He said "Bring me that woman so she can see what she has done."
She made my blood cold, shed cold tears all through my soul

She came to the doctor's office, ?? him on his head
And before I can give him a warning, he was standing there frozen dead
She made his blood run cold took all the lives right out of his soul

What a chilly woman.....



あの女が俺の血を凍らせてしまった、その冷たい涙で俺の魂を凍りつかせた


俺は医者に行って、診てもらった
検査したら、俺は骨まで凍り付いてた
あの女が俺の血を凍らせてしまった、その冷たい涙が俺の魂を凍りつかせた。

医者は言った、おまえのキスが、俺の心臓を凍らせ、血を凍りつかせんだと。
(ここちょっとわからん)
あの女が俺の血を凍らせてしまった、その冷たい涙が俺の魂を凍りつかせた

医者は俺の血圧を調べた、俺の血圧はゼロ
彼は言った、「その女性を連れてきなさい。原因がわかるはずだ。」
あの女が俺の血を凍らせてしまった。その冷たい涙が俺の魂を凍りつかせた。

彼女は医者のところに現れた、そして医者の頭に(ここ聞き取れない)
俺が注意する前に、もう医者は凍り付いて死んでそこに立っていた
あの女は彼の血を凍らせてしまった、彼の命をすべて奪ってしまった


なんて冷たい女




こういった男女の心の機微に関する悲劇とも喜劇ともつかないようなユニークな歌詞は、ブルーズ音楽にはよく見られるもので特に珍しくは無いのですが、これにはなんだかすごく惹かれました。

初めて聴いたのはもちろん英KENTの名コンピレーション「KING NEW BREED R&B」でした。



うーん本当に名曲ぞろいのすばらしいコンピレーションの最後を、不気味に締めくくっていたのがこの曲。

このコンピレーションに入ってるのですからリズム&ブルーズということになるのでしょうが、他の曲に比べればスローで、ブルーズにより近い感覚がある。このコンピレーションの解説(by Mr. Ady Croasdell)によれば、Screamin' Jay Hawkins "I Put A Spell On You" や Little Willie John "Fever" などの曲の影響だろうとあります。なるほど。ブルーズの乾いた感じや、泥臭い感じが無い。とてもメロディアスで、ダンサンブルで、もっといえばモダンな感覚がある。まあ、そういう音楽をリズム&ブルーズというのか・・・。もちろんブルーズがメロディアスでダンサンブルでモダンな音楽ではないというわけではないのですが、今までのブルーズのダンスとはまったく異なるスタイルだと思うし、そこがまさにNEW BREEDというわけなんでしょうな。それはつまりアイク・ターナーの音楽すべてがそういう感じともいえますが。

とにかく曲中に頻出するギターのフレーズが必殺!過ぎる。歌詞の合間に合いの手のように刻み込まれるこのリフは、声や歌詞よりも、雄弁にこの、なんかとぼけたような、物哀しい物語を語っている。歌っているのはClayton Love、アイクのバンド、KINGS OF RHYTHMのメンバーです。

とにかく寒々しい曲です。これに匹敵する寒さの音楽は高倉健の歌う「網走番外地」か、レインボーマンの劇中歌「ヤマトタケシの歌」くらいしかないのではないかと思う。COLD BLOODというと、トルーマン・カポーティの小説「冷血」をどうしても思い出します。アメリカのど田舎で平和な一家を惨殺した強盗二人についての、ノンフィクション小説ですが、それを考えると更に寒々しい気持ちになります。

歌詞を見ると一見冷たい不実な女に捨てられた男による恨み節という気もしますが、女の冷たい涙により魂が凍らされたともあるので、あるいは男に捨てられて氷女になった女の復讐譚?でもあるのか。

先ほどのコンピレーション盤で聴いてから、速攻ウォントリストに入れました。マンシップのプライスガイドなんかで調べてもそんなに高くなかったのですぐ手に入るだろうと思ってたら、僕と同じ経路でこの曲にヤられた人が多かったのかたまにネットで見かけてもプライスガイドをはるかに上回るけっこうな高値がつき、なかなか手に入れることが出来なかった。先日やっとそこそこのコンディションの盤を思ったよりも安く手に入れることが出来ました。なんでこんな曲が・・・と思う人もいるかもしれませんが、ある種の人間の感覚に強く訴えるような何かが、この曲にはあるのだと思います。

先ほどのYouTubeであがっている画像はKINGレーベルのものですが、この曲は同系のFederalからもイシューがあり、FederalではIKE TURNER & HIS KINGS OF RHYTHM名義でのリリース。僕が手に入れたのはFederal盤。ちなみにフリップはKINGと別の曲。KING盤も欲しいな・・・。

いったいどういう気持ちでアイク・ターナーがこの曲を作ったのか、後の伴侶に対するドメスティックバイオレンスと何か関係があるのか、大変気になるところですがアイクももう故人。氷の女の秘密は墓場まで持ってゆかれました。

アイクターナーは2007年にオーヴァードーズで亡くなりましたが、その葬儀にはかつての伴侶であったティナ・ターナーは現れず、コメントすら残さなかったと聞きます。まあ、男女の間のことは当事者にしかわからぬことでありますから、ティナの姐御が葬儀に出たくなかったのなら私らがどうこういうことではありませんが、デュオを組んでいた頃はあんなにも素晴らしい音楽を生みだした間柄であったふたりが、その片割れの葬儀にも現れないようなことになってしまうというのは大変悲しいことであるように思います。
とにかくDVはよくないよ!もっと話し合おうよ、愛し合おうよ。ラブ・アンド・ピース。という気持ちになる曲ですね。






嘘、嘘。

自分は、なんだかんだでこういう音楽に守られてるんだと思う。このシングルをかければ、不思議と心が落ち着く。安らぎすら感じる。そして、周囲のクソ野郎ども全員をこの音楽が虐殺してくれるような気がする。アイク・ターナーに会いたい。この曲について聞きたい。じゃ、また。

その前にささっと告知。次のDJはNIGHT FOX CLUBです!!
また後日ちゃんとふれますがまずはさくっと。



◆NIGHT FOX CLUB
Rare 60's Danceable Northern Soul Drop&Moves,
Motown,R&B & 70's Soulful Dancers

60年代後期から70年代にかけてのイングランド北部におけるムーヴメントNORTHERN SOUL。そこに見られるSOUL MUSICへの愛情と、熱狂的とも言えるDanceへのこだわり、そんな熱いスタイルに影響を受け、尊敬と憧れと情熱を持って2004年発足。
本国では現在も尚、時代に流される事なく愛され続けている、この普遍のモンスターミュージックの数々を、"英国流黒人音楽の遊び方"として提供する事の出来る、都内随一のパーティー。

奇数月第4土曜日、下北沢メンフィス兄弟にてレギュラー開催。

◆日時:2012年11月24日(土) 19:00~23:00

◆会場:下北沢メンフィス兄弟。
東京都世田谷区代沢5-6-14前田ビルB1A
http://memphis-kyoudai.blogspot.jp/
Tel/Fax03-5486-3461


◆入場無料

◆Guest DJ:Adam Torel

◆DJs:Stormer Tamai,Akira Sekiguchi,Ichi,uCjima

◆NIGHT FOX CLUBブログ
http://nightfoxclub.blogspot.jp/



というわけで相変わらずノーザンソウル、やってますので、皆さん都合がよかったら是非。

2012年6月27日水曜日

【45】幸福の鍵45

普段このブログとか実生活でやたらノーザンソウルノーザンソウル一方的に言ってますが、よく考えたらノーザンソウルのことをちゃんと皆さんに紹介したりすることをほとんどしていない気がしてきました。


せっかくですから最近ついに!手に入れたシングルのことでも紹介いたします。


THE CHARADES / THE KEY TO MY HAPPINESS



というわけで鉄壁のヌードレストランクラシック、THE CHARDES、キートゥマイハピネス!!!!!


もう、この曲は凄い、駄目です、これがかかったら最後、僕はもう駄目です。話してる相手が総理大臣だろうと大統領だろうと、そいつのことなんかほっぽり出してしまってウオーと叫びながらフロアに駆け寄って行きます。

とにかくスリリングなイントロ、そして熱狂、また熱狂。情熱。これぞノーザンソウル。今これを書いている私も拳を握り締めております。レーベルのMGMライオンが神の使いに見えるようになってきたらあなたももうNorthern Souljerです。

もともとCHARADESというドゥーワップのグループがあり(たまにシングル見かけますので、そこそこヒットしたグループなんだと思います)、このCHARADESもそのグループがモータウン大流行の時にノーザンソウルスタイルで録音したのかなと思っていましたがちょっと事情は違うようです。

そのドゥーワップのCHARADESが再起をかけてMGMと契約しようとしたが、グループ側が契約条件を飲まず、レーベルはNYの謎の新人グループをCHARADESとして契約した、と資料にはあります。どういうことなんでしょう。そんなことあんのかな。いくら大手レーベルとはいえそんな暴挙が許されるとは思えない。俺の資料の訳し方がおかしいのだろうか・・・

まあ当時の黒人芸能界というのもウソハッタリがまかり通っておりましたから、小ヒットを飛ばしてそこそこ有名なグループの名前を借りて、でも実情はまったく違うグループというのもありそうな話ではあります。

とにかくそのドゥーワップの中堅グループとは、このMGMのCHARADESは同名異グループなのは間違いなさそうです。


この曲のプロデューサーはTom Wilson、このCHARADESの前にはコロンビアでボブ・ディランやバーズ、サイモン&ガーファンクルをプロデュースし、その後Verve(VerveはMGMの系列レーベル)にてフランク・ザッパやヴェルヴェット・アンダーグラウンドも手掛ける名プロデューサーです。そう言われると確かになんか変わった曲だなと思います。どこがどう変わってるのだといわれると説明しにくいのですが・・・
ノーザンソウルに関わっていたプロデューサーがその後、先鋭的な音のロックに関わるのはけっこうある気がします。ジェリー・ロスとかもノーザンソウルの後はサイケデリックをやったりしてるしなあ。

曲に話を戻すと、一言でいえばとてもプログレッシブな曲。1966年録音の曲ですが、とにかく同時代の黒人音楽にない新しさを感じます。かと思えば、「breaking through,breaking through」とか「going down,going down」とかのコーラス部分はドゥーワップらしさが残っています。

こういう不思議な曲があるからノーザンソウルはたまらない。

この曲に出会ったのはやはりヌードレストラン。何年か前の大阪モッズ・メーデーで売られていたDJイズミ氏選曲のCD「GOLD NORTHERN SOUL」にこの曲が収録されていました。

最初からいい曲だなとは思っていましたが、やはりイズミ氏のDJで聴いて、もう夢中になりましたね。自分が目撃したときは必ずこの曲がかかったのではないかと思います。とにかくフロアでのモンスター感が半端じゃないです。このイントロがかかったとたん、全てを放り出して踊りたくなります(実際そうしています)。

まさに題名どおり、「わたしの幸福への鍵」といった感じの曲です。

CHARADESはMGMにもう一枚シングル"I DON'T WANT TO LOSE YOU"があり、そちらもノーザンダンサー(注1)としてとても人気です。そっちはもっとシンプルなノーザンソウルですね。


ちなみにCHARADEって「滑稽な茶番」とか「偽装」とかいった意味。あまりいい言葉じゃない・・・あとジェスチャーゲームのこともCHARADEというそうなので、そこからとったのかもしれませんね。わたしなんかはオードリィ・ヘプバーンの映画の題名を思い出します。


このシングルがじぶんちのレコードボックスに収まっている。その事実だけでなんか嬉しくなってしまう、そんな曲です!



注1:「ノーザンダンサー」という言葉にはノーザンソウルで踊る人、ノーザンソウルのダンスを踊る人という意味もありますが、ノーザンソウルの曲そのものや、その曲のレコードのことをこう呼ぶこともあります。つまり、ダンサンブルな曲ということです。