2014年1月9日木曜日

The Gift(1月のDJ予定)

 海外から来るレコードはEMSで来るので、よく家のポストには郵便局からの不在届けがはいっている。幸い近所に大きな郵便局があり、そういう大きな郵便局は24時間開いている窓口(郵便を出したり受け取ったりできる)があるので活用している。これなら仕事が遅くて家に帰るのが配達時間にいつも間に合わないような生活でも、いつでも自分の好きな時間に行って受け取ることができるのだ。
 ただ当日の配達分を受け取るにはその日の23時以降にならないとできないので、自然と郵便局に向かうのは深夜の時間帯となる。家に帰ってポストの不在届けを確認、部屋にはいって一服、まだ23時までちょっと時間あるな、なんて音楽聴いたりDVD観たりうたた寝(←一番多いパターン)なんかしてしまうと郵便局に向かうのは2時とか3時とかになることもある(寝ろよ・・・)。

 当然しんとした郵便局に入るわけだがごくたまに他の利用客がいることがあって、まあ深夜の郵便局に来るような人ってのは変な人が多いのか、たまに変な光景に出くわす。



 ①野球おじさん
 列の前にいたおじさん、荷物を受け取り(同時に出していた、それに関して局員と非常に長いやりとり)、カウンターでその場で開封。箱から出てきたのは新品の野球グローブで、おじさんはグローブを何のためらいもなく己の手にはめ、はめたまま局を後にした。ものすごくニヤニヤしていた。僕もなんか、対抗意識がうまれ、自分も荷物をその場で開封し、ニヤニヤしようと思ったが来る盤の盤質に不安(VGマイナス)があったため、開封してもニヤニヤどころかガッカリする可能性があったため、結局家に帰ってから開封。
 野球帽をかぶっていて、少年野球のコーチとかそんな感じの人だった。あと同時に出していた荷物の箱と受け取った荷物の箱がまったく同じものだったので、もしかしたらグローブの文通でもしてるのだろうか。世の中にそういった種類の文通があるという話は、特に聞いたことが無いが、そういう文通があったら素敵だとおもった。


 ②箱を切る女
 これは逆に早朝(5時くらい)に行ったときの例。オール明けで帰り道に寄る際なんかはこういう時もある。不在票を紛失してしまい荷物を探してもらったのだが、その間局の椅子で夢と現をさまよいながら待っていたら(すごい時間がかかった・・・すいませんでした)、女性が大量の荷物を出しにやってきた。全てEMSで、局員が「韓国ですね?」との問いに女性はカタコトの日本語で答えたのでたぶん韓国人の女性。ひとつひとつ荷物を出し、そのたびにお金を払う。まとめて出せ!とみてるこっちが少しいらいらしたが、最後に残っていた大きめな箱はサイズオーバーだ、と局員に断られる。すると女性は「ハサミかしてクダサイ」と郵便局のハサミをかりてボール箱をカットしはじめた。箱内に余分なスペースがあったため、箱を切ることによってサイズを小さくする作戦のようだ。局のカウンターにダンボールのかけらを撒き散らしながら作業した結果作戦は成功し、箱のサイズはだいぶ縮まったがそれでも日本郵便の規格制限をクリアすることはできなかった。すると今度は中の荷物を縮小し、更なるスペースを作る作戦に出、中の荷物をぎゅうぎゅうに押し込めはじめた。全体重をかけ、「こなくそっ、このっ」とか韓国語で言いながら(たぶん)、すごい勢い。中になにが入っているのか良く分からないが、ネットオークションで取引する人がこの人だったらすごくヤだな・・・・と思いながら見守っていたが、それでもクリアできず。すると、なんと「これ以上小さくはできない」と局員にクレームをはじめた。こんな逆ギレはじめてみた。結果が気になったがそこで自分の荷物が見つかってしまい、帰宅。
 
 ダンボールを必死でカットしている女性を見てると、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「THE GIFT」という曲を思い出した。遠くに住んでる恋人にあいたい&驚かせたくて自分がデカい箱の中に入って彼女の家まで届けてもらう男の歌(というかポエトリーリーディング+ジャムセッションみたいなの)。 突然遠くの彼氏からデカい箱が届いた女は「あのバカ」と呆れる、実はもうとっくに彼のことは見限ってたのだった。で、一緒にいた友達とラリった状態で箱を開封しようとするも、中の男が頑丈に封したためなかなか開かない。中で男はワクワクしながら待っている、すると女の友達が「コレで開けましょう」と電動ノコギリを持ち出す、電動ノコギリで箱は真っ二つに・・・という救いのない内容の曲・・・。



 


 まあ、自分も「頻繁に海外から来る平たい正方形のボール箱の荷物をいつも夜中に受け取りに来る(たまに海外におなじようなボール箱を出す時もある)あの人、仕事なにしてんだろうね?」と局員から思われてるかもしれない、という気はしています。


  さて、今月のDJの告知です!!


 まずは17日金曜日、我らが「ノーザン叔父貴」ことカッチンさんのワンマンDJイベントに、サポートDJとして参加いたします。

 


 現在は主にノーザンソウルメインでDJしているカッチンさんですが、ここに至るまでには本当に沢山のダンスミュージックをDJで扱われてきました。
 先日ヌードレストランに出演された際に自分も同行しましたが、車中でかかっていたミックスCDが、あまりにも様々なジャンルを横断しており、つい

 「カッチンさん、これ誰のミックスですか???」

 と聞いたら

 「俺だよ!!!」

 とのことで愚かにもビックリしてしまいました。このワンマンDJでは現在のノーザンソウルだけでなく、様々なダンスミュージックが聴ける一夜となりそうです!
 そして同じサポートDJとして参加する、原宿のロカビリーショップAttractionsのスタッフであり、カッチンさんとTAGO!さんのCRAZEE GOLD MINEのレギュラーDJでもあるATSUSHI君と一緒にできるのもすごく嬉しい!!彼はほんとにカッコイイ奴です。若くて男前です。ちなみに既婚です。

 というわけでオットコマエ!なお二人と共演ということで、面白い顔担当でがんばります。場所はいつもお世話になってるメンフィス兄弟です。是非遊びに来てください。

 
 そしてその翌週は、おなじメンフィス兄弟にて今年最初のナイトフォックスです!

 

 2014年を迎えまして11年目に突入するNIGHT FOX CLUBですが、ノーザンソウルを扱ったイベントとしては、間違いなく東京では最も長く続いているものです(途中お休みした時期もありましたが)。
 紆余曲折ありつつ現在に至っていますが、現在はStormer氏、ぐっさん、イチさんそして自分のメンバー、そして会場はメンフィス兄弟。での開催が定着してきました。
 2014年は昨年の東京ノーザンソウルシーンのビッグバンのような展開を踏まえつつ、またNIGHT FOXの独自の展開ができたらなと思っています。

 まあつまり、いつも通りやっていきます!!

 今回も来日中のアダムが参加。これが終わったらまたしばらく帰国かな??
個人的には最近オブスキュアなシングルの発掘に心血を注いでいるStormer氏のセット楽しみです!

 僕は最近手に入れて気に入ってるこれなんかを。
 ディープソウルファンに人気のシンガーですが、この曲はプロデュースがJAMES CARMICHAELなので音がノーザンソウル!
 しっかし素晴らしい歌声だな~~~~塩っ辛い!!
 地味に聴こえるとこもあるかもしれないけど、こういう音楽を長く愛したい。

 

 では今年もまた皆さんとノーザンソウルでお会いしましょう!

2014年1月8日水曜日

【映画】「ウォールフラワー」

 あけましておめでとうございます!!


 2014年もどうぞ宜しくお願いいたします。


 挨拶は簡単にこれくらいにして、以下、本来FBで投稿しようと思ったら長くなったんでこちらにてアップです。




 新年初映画は「ウォールフラワー」を観てきました。





 90年代初頭のアメリカの高校を舞台にした青春映画です。原作は「ライ麦畑」の再来といわれアメリカの高校では推薦図書にしてる学校もあるとか。

 「文系男子の典型みたいな主人公は、高校に入学早々、当然孤立するが、ふとしたきっかけで仲良くなったイケてる兄妹の導きで、学校のはみ出し者グループ(GOTHやGEEKなど)に入って青春を謳歌する」

 大まかにいうとこういう内容です。

 しばらく前からわが国でも話題というか問題になっているスクールカースト」ですが、アメリカではもうずっと前(80年代)から映画等では扱われていて、高校を舞台にした青春映画なんかでは、もうそれなしでは話が成立しないくらいのものです。
 この映画でも当然、それは出てくるのですが、その手の青春映画をかなり熱心に見てきた自分からいうと、描写がさらっとしてるというか、そこらへんあまり突っ込んでいない印象でした。GOTHの女の子やPUNKの女の子が、普段学校でどんな迫害を受けているのかの描写が乏しい(日本のスクールカーストなんてアメリカのそれにくらべればへでもないです)。気の合うはみ出し者どうしで集まって、好きな音楽や映画で盛り上がってなんか楽しそうじゃんと思ってしまう。
 たぶん原作はもっとそこらへんが密に描かれているのでしょうが。

 個人的に一番共感したシーンは、主人公が好きな国語の授業で、先生がマニアックな質問を生徒に問うが、自分は答えを知っているのに押し黙ってしまうとこ。
 クラスで目立ちたくない、となるべく小さく縮こまるように日々、教室の片隅で過ごしていたのを思い出しました。



 そして舞台の時代背景を感じさせるBGMがやっぱ素晴らしかった!英国の80年代の暗いニューウェーブやインディーバンド、グランジオルタナ前夜の音楽が満載。主人公が恋する、イケてる兄弟の妹がスミスファン(意気投合するのもスミスがきっかけ)なのには、思わずまたスミス好きの女かよ!」と思ってしまったが(アメリカ文系男子の女神ってなんでみんなこうも揃ってスミス好きなんだろ)・・・。

 まあ、青春映画で、そういうのがBGMだったら、それだけでイイというのが正直なところあります。

 劇中の重要な曲となるボウイの「ヒーローズ」ですが、この曲には僕もせつない思い出があります。



 
 17歳のときボウイの音楽にどっぷりはまってしまったのですが、その頃2週に1枚くらいのペースでボウイのアルバムを買っていました。
 「ヒーローズ」は名盤であると知っていたので、ちょっと寝かした末、ある時ついに聴くぞ、と買ったのですが、帰り道にどこかでなくしてしまった。
 ちゃんと持っていたはずなのに、家に着いたら神かくしみたいに消えうせてしまっていた・・・
 買った近所のCD屋から家までのルートを、どこかに落ちてないか植え込みなんかまで探しましたが見つからなかった。
 とても寒い夜だった。
 「ヒーローズ」を聴きたい魂に火がついていて、それを消すのは不可能なくらい勝手に盛り上がっていたので、結局閉店間際のさっき買った店に飛びこんでまた「ヒーローズ」買ったのだった。
 顔見知りの店員のひとの、「えっ、ヒーローズまた!?」という顔は一生忘れない。
 家に帰って聴いた「ヒーローズ」も一生忘れない。ボウイは「僕たちは一日だけなら英雄になれる」と歌っていたが、そこに俺ははいってないんだろうなと思った、って書いててぜんぜん面白くない思い出だなあ、この映画みたいなのがいいなあ

 きっと、この映画みたいな思い出が、僕にもあるはず・・・忘れてしまっただけで・・・

 思いだしたらまた書きます!

 英雄になれない人間もいる!という話でした!




PS エマワトソンのロッキーホラーショーはズルい!あれで一本撮ればいい

   書いた後に気づいたんですが今日はボウイの誕生日でした・・・・