2013年12月9日月曜日

Palm Of Your Hand

 気がつけばもう師走、あと半月そこらで2013年も終わってしまいます。みんなバタバタしているのか、もしくはただアイフォーンを見てイーベイに入札しながら移動しているだけなのか分かりませんが、自転車に乗っているとやたら道に落ちているかたっぽの手袋を見かけます。

 面白いので数えてみたら今朝は会社に着くまでに6個の手袋を見かけました。あと職人の方のものと思しき足袋もひとつ落ちてました。これじゃなにかの手違いで人間の手首とか足首とか落ちてても気づかないな。

 落ちているかたっぽの手袋って、何だか哀しい光景です。カワイイ絵とか模様とか入った手袋が落ちてて、車に轢かれたりしてつぶれてたりしているのを見ると死にたくなるほど暗い気持ちになります。年の終わりが近づいてセンチメンタルになってんのかもともと暗い気持ちでいることが多いのかよくわかりませんが・・・

 会社に行くまでに六回も路上で死にたくなってもいられないので、落とすな!手袋。と思いますがこないだ僕もかたっぽ酔っ払って落としてしまいました。テキトーなどうでもいい手袋だけど、すこし哀しいですね、やっぱ。別れは突然。人間の別れも同じ。いや、俺たちの絆は手袋とは違うはずだ!と思う方もいらっしゃるでしょうが、哀しいかな人間どうしの別れもほとんどは手袋を落とすのと同じくらい突然であっけないものであることの方が多いのではないかと思います。あとになってはじめて、「あああの人と会うことはもう二度とないんだろうな」と気づく。レコードみたいに手放してもまためぐりめぐって自分のとこに戻ってくるなんてことはほとんどありません。

 人生って哀しいな。生きてるって哀しいな。道端に落ちてる手袋を見てるとそういう気持ちになりがちですが、先ほど友人から「君が欲しいっていってたあのレコードが、どこそこに売っていたよ。」と連絡があり、やったぜ!やっぱ持つべきは友達。うまくいけば次のDJまでに手に入りそうです。嬉しい。こういう時、生きてて良かったなと本当に思います。

 ・・・・と、ここまで昨日書いたのですが、今日になって、たいへんなことが判明しパニックになっております。

 ・・・・・どうも、一番大事にしていた、今まで買った中で最も高かったレコードを失くしてしまったようです・・・・・・。

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 人の別れもレコードの別れもいっしょだった・・・・・・・・・・・。


 突然、それはやってくる。

 まあ、DJなら一度は体験することだと聞いてますし、まだ望みはないわけでは、いや、もうこの話やめにします、今は詳細を書く気持ちになれない



 
 ・・・・また、皆さんとお会いしましたね。



 なんて一昔前の映画解説者みたいに言ってみても本当に白々しいくらいに久々の更新になってしまいました・・・。本当にぐうたらですみません。こんなブログでも、半年くらい書いてなかったら会う人から「最近ブログ書いてないじゃん」とか「書きなよ」といわれることもあり、とても嬉しいです。

 久々の更新がこんな辛く哀しい暗い話になるとは思わなかったです・・・。

 そういうわけでリハビリ(そればっかやってんじゃんと言われそうですが・・・)的に12月のDJスケジュールです。


 まずは10日(明日ですね)火曜日、久しぶりに幡ヶ谷HEAVY SICKにてDJです。

 

THE TEENBEAT CLUB
1950s-1960s HOT and SIZZLING SMASH HITS!

TUES. DECEMBER 10 2013
at Hatagaya CLUB HEAVY SICK (Tokyo)
8 to 12:00 p.m.
ADMISSION 1000YEN with 1DRINK

[STARRING]
EZROCKA (BOOGIE SHACK RHYTHM & SOUL CLUB)
uCjima (DOTS'n'LINE)
TOSHIO SASAI
Mame
They Dj's Play...

DANCE! CALLING ALL TEENS!
WANTED! THE TEENBEAT CLUB Dj's!

[CLUB HEAVY SICK]
B1 2-27-4 Nishihara, Shibuya-ku, Tokyo JAPAN
PHONE 3466-1445
club@heavysick.co.jp
http://www.heavysick.co.jp/club

 かつてはレギュラーでDJしていたこともあったんですが、最近は遊びに行くこともめったになくなってしまいました幡ヶ谷HEAVY SICK、このたびブッキングのMR.DEATHさんに呼んでいただきました。デスさんありがとうございます!
 50s~60sということで最近あまりかけてないPopcornやNEW BREEDのレコードなんかもいっぱい持っていこうと思います。平日の夜ですが仕事帰りにでも是非フラっと寄ってくださいませ。


 そして21日の土曜日はDOTS'n'LINE一周年です!





DOTS'n'LINE
Sat 21st December
at SHIBUYA LUSH
Start 23:00 to 05:00
Charge Ladies ¥1000(with 1 DRINK) / Gentlemen ¥2000(with 1 DRINK) 

GUEST BAND
THE HAMMOND CONNECTION

GUEST DJs
MIWAKO
MEG(HOLE IN THE WALL SOUL CLUB/LONDON)

HOST BAND
Stormer & THE STOLEN HEARTS

REGULAR DJs
Stormer Tamai
MARU
Kazegg
uCjima


 そうなんですもう一周年なんですよ、本当に早いな・・・いやいやまだまだ始めたばっかりなのですが、やはり感慨深いものがありますね。
 今回もスペシャルゲスト満載でお送りします。詳しくはまた次回のブログにて!

 とりあえず、今回はゲストアクトが全員女性(ハモンドコネクションはボーカルのメリーちゃん)ということで、女性の入場料がなんとドリンク込千円というたいへんお得な価格となっております!別に前回が男らしすぎたからとかそんなことじゃないですよ笑!どうぞよろしくお願いいたします。


 そして25日のクリスマスは、NORTHERN SOUL TOKYO!半年ぶり第二回の開催です。




ポップでレアな本物のNorthern Soulで踊り明かすダンスパーティー!
滅多に見られないNorthern Soulの生演奏もお楽しみください!!

Northern Soulの本場、イギリスのBBC RADIOでも取り上げられた東京Northern Soulシーン精鋭DJが集結するイベント
『 Northern Soul Tokyo 』

今回は日本唯一のRare Soul 45'sを演奏するバンド
『Stormer & THE STOLEN HEARTS』のライブもありのX'mas Specialです!!

◆イベント概要◆
時間:OPEN / START 18:30
料金:予約 2,000円 当日 2,500円(ご入場の際に1ドリンク代として600円を頂きます)
席種:着席または立見
会場:CAY(スパイラルB1F)
〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23 ACCESS MAP
出演 :LIVE Stormer & The Stolen Hearts、
DJ katchin'/uCjima/DAIMON/Stormer Tamai/Adam Torel (from UK)

※当日はご飲食もできますので、是非ご利用下さい。

ご予約:≪電話予約≫ CAY TEL:03-3498-5790
    ≪メール予約≫ 下記のWEBフォームからお申し込みください。

お問い合わせ先:CAY 03-3498-5790


 2013年は東京のノーザンソウルシーンにとって、ビッグバンといえるようなエキサイティングな1年となりました。伝統と革新の出会い。そしてそれは自分の確信へとなっていった1年でした。その1年の最後を飾るにふさわしいスペシャルパーティーを聖夜に青山CAYにて開催いたします!!
東京でノーザンソウルDJとして活躍するDJ陣に、現在来日中のADAM TOREL from LONDON(現高円寺)が加わり、そして我らがStormer & THE STOLEN HEARTSのステージもあり。

 会場のCAYはウッドのフロアで踊りやすく、フードも充実しているので素晴らしい一夜になること間違いなしです。
これもまた後日ブログで触れさせていただきます。


 そんな感じで2013年もノーザンソウルと共に終わりそうです。
 是非皆さん遊びに来てくださいませ。




 ・・・・・・・・・・・やはりテンション低めですね・・・・・・・・・・・・。

 女の子にふられた時より辛い、というかまったく別の悲しみという感じです、無理やり胸の肉をえぐりとられたような気分です。

 辛い稼業だノーザンソウル。

 一瞬でもかわいそうに思った方はぜひどれか遊びに来て励ましてください・・・。

 KTF.

2013年6月5日水曜日

Never Mind Under 30

先日、30歳になったんですよ。



つまり、30年生きてきた、ということです。

もうそれだけで山岸涼子のマンガに出てくる発狂した女の人のように



「きぇぇぇええええええええええええーーーー」





(「天人唐草」より)


とか言いたくなりますが(主人公の岡村響子さんも30歳なんですね、おめでとうございます←?)、何とかその胸からあふれでそうな熱いこの気持ち、を抑えて、諸々。


30歳になった日、何をしよう?とけっこう前から考えてたのですが、結局いい案が思い浮かばず、また大変バタバタした日々を送ってるうちに当日になってしまいました(仕事は休みにしていた)。山とか行って自然を見たいと思っていたのですが、遭難したらヤだなと思い結局国立近代美術館でやっていたフランシス・ベーコン展に行ってきました。


したら、当然




「きぇぇぇええええええええええええーーーー」






といった感じの絵だらけ。まさに今の自分の気分を代弁したかのような作品群でした・・・。

ベーコンといえば弟が大ファンで、弟から教えてもらいました。大学に入った頃、まだ実家が福岡だった時、長い休みのときは帰っていましたが、ある時久しぶりに弟(高校生)の部屋に入ったら部屋の壁がベーコンの絵を画集からカラーコピーしたので埋め尽くされており、とても心配になった思い出があります。(弟は己の「アート・ヒーロー」が変わるたびに部屋の壁に貼りまくる絵を一新する癖あり)

ベーコンの絵は人体がひねり曲がったような、溶けたような、また弛緩しきっているような、とにかく具象画家としては非常にエクストリームな印象を受ける作品が多いですが、こうやって集まったのを一気に観るとなんだか心が安らぐような気持ちになりました、特にオレンジ色を使ったやつ。

オレンジ色が大好きなんです。



それにしても場内は開催終了間際もあってか平日なのにたくさんの人がいました。男女問わず個性的なファッションの人が多い印象で、スパイクヘアーのパンクスもいればゴスロリもいてなんからしいなと思いました。しかも若い女性、しかもきれいな女性が多い気がして、とてもいい印象を持ちました。ベーコンファン、意外に女性が多いみたいですね。


そんな誕生日でした。


前回のポストでもお伝えしたとおり、五月は本当に大忙しの時期で、もう20代とかゆっくり振り返る余裕もなく(そんなことする必要ないし)あっという間に終わりましたが、誕生日はたくさんの方にSNS等でお祝いしていただき、またDJなどの際にお会いした方からもお祝いしていただき、本当にありがとうございました。



20代のうちに、盗んだバイクで事故死か、エレキギターで感電死するはずたったのに・・・・・・




とか、特に思っていませんが、二十歳のころは三十歳になった自分なんてどうなっているのか、まったく想像できませんでした。なんとかこうして日々生きているのは、神仏のご加護のおかげ、ではなく友人の皆様の支えのおかげだと本当に思っています。本当にありがとうございます。

最近はバイク事故死とかそういう無軌道な死に方よりも栄養失調とか孤独死とかが、気になっていますが・・・・・



今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!!!

60年代のカウンターカルチャーの時代に、若者の間で

「30歳以上は信じるな。("DON'T TRUST OVER 30.")」

という言葉が流行ったのはとても有名ですが、こんな言葉もあるそうです。


「30歳より下の連中は気にするな。("NEVER MIND UNDER 30")」

RIGHT ON BROTHER!



さて、ここで次のノーザンソウルの告知です!


来週末に迫りました、DOTS'n'LINE!!

今回も本当に豪華な、そして実に面白い組み合わせとなっております!


ドッツァンライン。点と線。Northern Soul,Rhythm & Blues,Rockabilly,Titty Shaker,Jamaican Oldiesなどの50s~60sのダンスミュージックをこよなく愛するDJ陣と、世界随一のノーザンソウルバンド、Stormer & THE STOLEN HEARTSが、偶数月第三土曜日に渋谷LUSHにて深夜開催するパーティー。日本各地や、東京内に点在するシーンから毎回ゲストDJを招き、前身パーティーである"Stormer.Underground Black Music Dance Communication"の精神はそのままに、更なる進化したパーティーを画策中。ヴィンテージ音楽として親しまれているいにしえのダンスミュージックに、"NEWIES"としての新しい輝きを与える。

今回は、日本のトップ・ファンクDJとしてmix CD”Kickin’”などのリリースやコンピレーションCDの編纂など多岐にわたる活動を行われている黒田大介氏、そしてROCKABILLY NITEやLONDON NITEでのDJを務め、長くシーンに携われてきたROCKABILLY/R&R DJ TAGO!氏を迎えての開催。ほかでは見れないであろう異色の組み合わせとなるこの一夜を絶対に見逃してはならない。

"DOTS'n'LINE"

Saturday 15th June
at SHIBUYA LUSH
Start 23:00
Charge ¥2000(with 1D)

Guest DJs:
黒田大介(Kickin')
DJ TAGO!

Regular DJs:
Stormer Tamai
Maru(Modern Records)
Kazegg
uCjima

Host Band:
Stormer & THE STOLEN HEARTS


日本のトップFUNK DJの黒田大介さんに、ロンドンナイト等で長い間活躍されてきたロックンロールDJ、DJ TAGO!氏という、他では絶対に見られないであろう組み合わせ!

こんなのやってるのは我々だけですよ!

また次回、詳細をば。


ではまたノーザンソウルでお会いしましょう!

2013年5月2日木曜日

五月のノーザンソウル電撃作戦(NORTHERN SOUL MAY BLITZ)

地下鉄によく乗るのですが、向かいに面白い顔の人が座ったら最高です。読んでた文庫本なんて放って観察してしまいます(自分の顔のことは棚にあげさせてもらってます)。


しかし、そう面白い顔の人が世の中いることも無く(鏡を見ろとか止めてください)、いつもは大体吊り広告をぼんやり見ています。


写真週刊誌系ならまだ下世話な好奇心が刺激されますが、自分の人生と一切関係のなさそうな内容の、たとえば女学生や職業婦人向けの雑誌だと、特に心惹かれるトピックもあるわけがなく、つまらんなあと寝ます。

しかしこの間は少しびっくりしてしまった。たまたま見た女学生向けのファッション雑誌の広告によれば、その雑誌の巻頭特集が、なんというか要約すると「はじめて性的絶頂を迎えること」についてのものだったからである。しかもその特集名がまるでAVのタイトルを連想させるような扇情的なものだった。

若い女性がはじめて性的絶頂を迎えることについては、個人的には何ら悪いところはないと思いますし、若いのだからどんどんやってくれたまえと思いますし、何か自分にできる事があったら遠慮せずに是非、声をかけて欲しい。といつも思っていますが、これはまったくけしからんなと思った。

こういった閨房の語らいに関するノウハウや体験談などの紹介は、戦後のカストリ本など、ずっと昔からあるものではあるが、まさかこういった一般向けのファッション雑誌の巻頭特集にそういうものが堂々と、しかも幾分強烈な特集名で、公共の場である地下鉄の車内に掲示されるとは、まったくもって、風紀が乱れておる。といまさらではあるが、憤りを感じた。もちろん、最近の女性向け雑誌でそういった閨房の語らいに関する特集が頻繁に組まれ、販売されているのは知ってますが、今回見かけたのは題名があまりにも恥知らずなものであった。いまの若い女性にとっては、こういった特集についてのことも、新しい帽子を買ったり、こじゃれたスパゲッティ屋に行くこととほとんど変わりないことなのだろう。まったく、上陸してきた米兵に貞操を奪われるくらいなら死を選んだ大和撫子たちはどこへいってしまったんだ。自分はいま独り身ではあるが、もしも子供がいて、一緒に地下鉄に乗っていて、このような名前の特注の雑誌吊り広告がもしあれば、彼らの前で即効、特集名を墨で塗りつぶすだろう。

と適当なことを考えていたがよく見たら「はじめてのメイク」という特集だった。「の」と「メ」が目に入らなかった。

穢れていたのは、薄汚れていたのは、自分だけだった。



さてそんな感じでもう5月になってしまいましたが、5月はもう毎週大忙しです。



レイ・ブラッドベリの小説に「十月はたそがれの月」ってのかありますが、「五月はノーザンソウルの月」!って感じです。


では死のノーザンソウルロード行ってみましょう!


まず週末の金・土はスタッフを務めておりますStormer & THE STOLEN HEARTSのライブがある広島・大坂のモッズメーデーに行ってまいります!

広島の詳細!!





『MODS MAYDAY HIROSHIMA 2013』

5/3(Fri)21:00〜5:00
at 4・14(http://hiroshima414.com/

前売り:¥3,000
当日:¥3,500
学生の方は無料です(学生証を持参ください)
※学生の方も含め、すべて1ドリンクオーダー制です

【Live act】
Stormer & The Stolen Hearts(東京)
Jimmy & His mojomen(大阪)
The Little Elephant(山口)
The Pipes(広島)
Creeper(広島)

【DJ】
HIRO(Big Beat)
Oimura(Sound wood/Dracula)
Yuichiro a.k.a S&C(RICH DOUGHNUT)
Yamamoto(PRECIOUS TIME)
Shimizu(PRECIOUS TIME/RICH DOUGHNUT)
Jin(understanding!)
Osamu(understanding!)
Matsumoto(Coventry/RICH DOUGHNUT)
Ruminz(PRECIOUS TIME)
Mercy(dance practice)

【VJ】
compgraph

【BAR】
SEA CAKE STYLE

【Scooter RUN!!】
14:00袋町公園集合




そして大坂詳細!!



『MODS MAYDAY OSAKA 2013』

2013/5/4(sat) 20:00~
@大阪福島2nd LINE (http://www.arm-live.com/2nd/)

adv:3,000yen(without drink)
door:3,500yen(without drink)

LIVE
◆BLUE BEAT PLAYERS(TOKYO)
◆Stormer&THE STOLEN HEARTS(TOKYO)
◆Les Cappuccino
◆FABULOUS VIBRATIONS
◆THE SCARLETTES
◆JIMMY&HIS MOJOMEN


DJ
◆TAKU (DANCE CRAZE! / NAGOYA)
◆IZUMI SAWAMOTO (Nude Restaurant)
◆GEN (SKA BAR)
◆JAMES (OSAKA TWIST AND SHOUT)
◆OGAWA (MAKING TIME!)
◆Chikusa (New Continental)


◇Scooter RUN
大阪市役所前18:30集合/19:00START
OFFICIAL HP  → http://www.osakamods.com/twitterアカウント→https://twitter.com/OSAKA_MODSお問い合わせ  → modsmayday.osaka@gmail.com


◇協賛
blues dress-gold vessle-、PLASTIC HEAD、TIME BOMB RECORDS、NIGHT BEAT RECORDS、OLD HAT GEAR、STAY FREE、MANUAL LABOUR、PUB KENNETH、HELP、Burrow、BENE(順不同)


◇前売りチケット取り扱い
・modsmayday.osaka@gmail.com(取り置き)・チケットぴあ(Pコード/197-786)・ローソンチケット(Lコード/56386)・2ndLINE・各出演者・一部協賛店


Stolen Hearts、奇跡の2都市メーデー出演が実現いたしました!

リーダーStormer氏の強い気合の伺えるブログ↓
http://stormerunderground.blogspot.jp/



広島は昨年のRICH DOUGHNUTSでDJとして呼んでいただいた以来!広島の皆さんにまた会えるのが本当に楽しみです。
RICH DOUGHNUTSでは、DJ出演したUKのノーザンソウルDJブッチに、SOUL DRESSINGのアキさんがSTOLEN HEARTSの7インチを渡してくれて、その後ブッチからシングルのオーダーが来たりと、STOLEN HEARTSにとってもとても重要な場所であります。
昨年のケブ・ダージ日本ツアーの際には、ケブも広島のシーンを絶賛。今まさに盛り上がっている広島のシーン。

ついに広島初ライブの実現が叶い、全メンバー気合十分!!



翌日の大阪メーデーは、こちらも悲願のメーデー出演が叶いました。

大阪は第二の本拠地といってもよいほど、STOLEN HEARTSも頻繁にライブを行っていますが、いつも呼んでくださり、ライブを盛り上げてくれる関西ノーザンソウル/モッド・シーンの皆さんが主催する大阪モッズ・メーデー。東京のバンドでは一番大阪のシーンとつながりが深いと自負しているSTOLEN HEARTSとしてはそのシーンの一年に一度のお祭りであるメーデーに出演できて本当に嬉しいです。


DJも他のバンドも本当に楽しみです!




そして翌週11日(土)には久しぶりのDJ出演となる吉祥寺IN CROWDがあります!





『Modern Groovy Room IN CROWD vol.19 』


2013 5/11日(土) @吉祥寺 伊千兵衛 dining
open & start 18:00 / end 24:00
No Charge!!!

【LIVE】
●Winstons
●中村ジョー
●THE HAMMOND CONNECTION

【Guest DJ】
●Stormer Tamai (Stormer & The Stolen Hearts)
●TOMITA(YOUNG SOUL REBELS)
●uCjima

【Dj】
Takashi Harako
Keiichi Ozawa(IN CROWD CREW)

吉祥寺 伊千兵衛 dining
東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目29-6 ハウジング武蔵野2F 0422-20-0737



Stormer氏と一緒にノーザンソウルでロックします!
いつもNIGHT FOXに遊びに来てくれる伴さんのバンド、Winstonsも出ます。楽しみ!



そして翌週18日(土)はついに東京モッズメーデーに初出演いたします。





MODS MAYDAY '13
2013/5/18 (土)
at CLUB CITTA'
Open & Start 15:00 ~allnight
Adv.¥3,800(D別)
Door¥4,500(D別)

BAND
ザ・スクーターズ
Bugs group
WACK WACK RHYTHM BAND
THE FAVE RAVES
THE GENO
ザ・ピノキオズ
THE BOHEMIANS
The Pen Friend Club
The Cheekys
THE FOREVERS
THE MAMMALS
and more

DJ
黒田マナブ, 稲葉達哉, 松田憲明, 堀井康, Katchin', 加藤直樹, Jaga b, 寺島英知郎, 中田洋平 and more
GUEST DJ
大貫憲章, 黒田大介, Morrie Morissette, 佐藤志朗 and more

'A'TTIC DJ
LB3, 末續 哲玄, SHIKOU, 後藤"Shima"ヒロシ, 青山比呂紀, MATSUI, ハカセジャズオ, 梅ヶ迫 潤, uCjima, 福田 俊介, 土屋 彩, 田中 信吾, Oguri, Mac Kob, Atsushi, Satoko and more…

【SCOOTR RUN】by THE ACTION! 15:00 渋谷公会堂前集合⇒川崎CLUB CITTA'

【TICKET】
チケットぴあ  0570-02-9999 (Pコード:197-498)
ローソンチケット 0570-084-003(Lコード:75030)
イープラス [http://eplus.jp/]
MODS MAYDAY more info
contact : modsmayday@thisismodernworld.com
official myspace: http://www.myspace.com/modsmayday1981
twitter : http://twitter.com/MODS_MAYDAY
【注意】
深夜公演の為、18歳未満の方のご入場はお断りいたします。当日会場にてIDチェックを行いますので、入り口にて写真付身分証明書を必ずご提示下さい。



これについてはまた後日ゆっくりと書きます!


そして休まず翌日は我々主催のこれ!!



NORTHERN SOUL TOKYO 
"R&B ROOM/MODERN ROOM/NORTHERN ROOM"

Sun 19th MAY 2013 at LUSH渋谷
Start 17:00 Until 23:00
Admission 2000 with 1ドリンク

Djs
Katchin (Crazee Gold Mine)
Stormer Tamai (Stormer & THE STOLEN HEARTS)
uCjima (DOTS'n'LINE)
Kazz egg (Bang On)
AKI (Soul Dressing)

Band
Stormer & THE STOLEN HEARTS



ついに東京ノーザンソウルシーンが牙をむき始めた!(意味不明)

なんと英BBCラジオの取材もはいる予定!?

マジです僕の頭がおかしくなったわけではありません。


これもまたゆっくり、書きます!






ぜえぜえぜえ。

そして最後は翌週25日(土)のNIGHT FOX 10周年で盛大に終わり!!




NIGHT FOX CLUB
Rare 60's Danceable Northern Soul Drop&Moves,
Motown,R&B & 70's Soulful Dancers
日時:2013年5月25日(土) 19:00~23:00

会場:下北沢メンフィス兄弟。
東京都世田谷区代沢5-6-14前田ビルB1A
http://memphis-kyoudai.blogspot.jp/
Tel/Fax03-5486-3461

入場無料

Guest DJs
Bucci(5-4-3-2-1)
Otsuki(5-4-3-2-1)

DJs
Stormer Tamai
Akira Sekiguchi
Ichi
uCjima

NIGHT FOX CLUBブログ
http://nightfoxclub.blogspot.jp/




二週引き続いての東京ノーザンソウルシーンの総決算です。


皆さん、全部でも、どれかひとつでも、ぜひ遊びに来てください!!


ではまたノーザンソウルでお会いしましょう!


KTF.

2013年4月12日金曜日

Someone Like Me (KILL YOUR DOPPELGANGERS!!!!!)




Revilotのマルチカラーパターンのレーベルをみると、なぜあんな熱い気持ちになるのか理由がわかりました。これとおんなじだ。


















さて先日、久しく連絡のなかった女性からフェイスブックのメッセージが来た。

こういうとき、男は反射的に「アッもしかしてこの子僕のことが好きだったのかな」と、相手が誰であろうと0.1秒くらい思うものだが、僕ももうさすがに来月で30歳になるので「?」としか思わず見てみたら下記のような内容であった。(原文ママ)





こんにちは(^O^)
お久しぶりです☆
今副都心線乗ってましたか??










・・・・・・・・・・乗ってません。





唯一無二の存在になりたいと思っていた時期もあった。いや、あったのかな?もうよく覚えていないです。

唯一無二の存在ってなんやといったら、まあ実例をあげれば、ジェームズブラウンやジョンレノンやミックジャガーとかオーティスレディング、三島由紀夫、アランドロン、ブルースリー、高倉健、勝新、そういう人たちのことでしょう(あえて女性はあげていません)。

あ、そういやこないだ銀座シネパトスが閉館(涙)ということで弟と最後のレイトショー、石井輝男「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」を観てきたんですが(名画座で見るのは三回目)、やっぱ土方巽はすげえ。出てきただけで画面がバチバチする。ディスイズ唯一無二って感じでした。

というか世の中にこんな人が二人以上いたら色々困る・・・・






しかし、現実は厳しいというか、唯一無二の存在どころか僕はやたら人から「街で君にそっくりの人をこの間見かけた」みたいな話をされる(そういう話をする人はとても嬉しそうである)。「そっくりな人」ならまだいい。場合によっては一方的に「この間あそこにいたでしょう」なんて話もされる。もちろんそんなとこには行っていない。




以下が今までにあった主な例である。

例① 大学時代の友人

「この間ディスクユニオンに行ったらさあ、ウッシにそっくりの人が映画のDVD見ててさあ、メガネとかハットかぶってるのもそっくりでさあ、しかも手にとって見てるDVDが『ピンクフラミンゴ』でさあ、思わず声かけそうになっちゃったよ」

ここまで言われると僕も「それ俺だったんじゃないかな?」とちょっと思ってしまったが、その日は別の場所にいた。自分に似てて、映画の趣味も一緒だなんて厭すぎる。


例② バイト先の女性

「ね~こないだ帝京大学のキャンパスにいたでしょ!!???嘘ついても分かるんだからね!!」


・・・・・・行ってません。


例③ 父親

「今日さ、会社の帰りに本屋寄ったらお前そっくりの奴がバイトしててさ、あと少しで『こんなところで何してるんだ』て声かけそうになったよ」

たまに会う友人から言われるならともかく、毎日のように顔を会わせている筈の家族からですら・・・・・そこまで言うならもうその人に声をかけて欲しかった、なぜやめたのか知りたい



また、こういう友人知人以外でも、遊びに行ったイベントで全然知らないひとからいきなり会釈をされて、会釈をされればたとえ知らぬ人でもこちらも会釈を返す。こう見えても僕は見知らぬ初対面の人には感じのよい人でありたいと思い日々、生きている。見知らぬ人々どうしが、少しでいいから他人に優しくなれば、トライアリトルテンダネスすれば、きっと紛争や戦争はなくなるだとうと思って、日々、暮らしています。



そうしたらその見知らぬ人が「〇〇さんですよね?」とか「●●さんお久しぶりです」とか言う。

違う。俺じゃない。

そういうことがあると、さっきまでの平和を願うやさしい人の心、トライアリトルテンダネスはどこかへ吹き飛び、一転して、「なんだてめえこの野郎」とか「家に帰ってミジンコとファックしやがれ!!」とかそういう凶暴な気持ちになり、僕の心の中のオーティスレディングはどんどん心配そうな顔になっていく。




こんだけ世界は広いのに、僕に似た人はどうして僕に近いエリアで行動しているんだろう。不思議だ。類は友を呼ぶといのは、こういうことをいうのか。でも僕は自分と似てる奴となんか友達になりたくない・・・。

みんな、声をかけそうになったけどかけなかった、というのも気にかかる。それはギリギリのとこでやはり僕でないと認識していたということだ。

たとえばジェームズブラウンだったら、どこにいて何をしていようと、たとえ自分が入った寿司屋で寿司握ってようが、自分の会社に納品にきたトラックの運ちゃんだったとしても、人々は「あっジェームズブラウンだ」と認識するでしょう。







・・・・そういう、どこで何してようと、何着てようと、その人と認識される、唯一無二の存在になりたいと思っていた時期もあった。いや、あったのかな?もうよく覚えていない・・・・・。

さすがにもうティーンエイジャーの頃のそういう感覚はとっくになくなって、凡夫として日々、ちまちまと犬のような生活を送っているのですが、たまに最初にあげたメッセージみたいなことがあると、いくら凡夫といえどけっこう落ち込む。
もうこうなったら唯一無二の人になる方法は繁華街などの路上で奇声をあげて踊り狂ったりするとかしかなさそうだけど、そういう唯一無二の人には、だいたい国家権力が介入してきてしまうし・・・・・


でも、Facebookでよくあがる自分がノーザンソウルしているときの写真を見ると、こんな奴、そうはいないだろ!!!という気持ちにはなる。




















・・・というかこんな奴、何人かいても困る・・・・・。







親が見たら泣くような思いっきり恥ずかしい写真を載せたところで告知です。

もう10日切ってしましました、はやい!!!!

昨年末にスタートした我々のドッッァンラインも早くも第三回なんですね。





DOTS'n'LINE

Sat 20th Apr 2013 At LUSH SHIBUYA

Start 23:00~ till 05:00
Admission ¥2000(w 1 drink)

Guest Band
Soulcrap

GUEST DJs 
Motoi (Shimokita Night Train)
Jun Umegasako (PANORAMA)

Host Band
Stormer & THE STOLEN HEARTS

Regular DJs
Stormer Tamai
Maru(modern records)
Kazegg
uCjima






恒例の出演者紹介は次回より。

ではまたノーザンソウルでお会いしましょう!



2013年3月21日木曜日

【映画】「殺しの分け前 ポイント・ブランク」

ず~~~っと前にブログのサブタイトル(というんでしょうか、あれ)の由来?について触れた?ので、今回メインタイトルについて触れようと思います。




というか誰も聞いてくれないので自ら説明します。



「どうせウッシのことだから、60年代の米ハードボイルド映画の題名とか、ブラックパンサーの集会のポスターに書いてあった言葉からとって、適当に二つつなげたんだろォ」


・・・・・はい。そうです。でも一応説明します。


というわけで、好きで好きでたまらないこの映画を今回は皆さんに紹介したいと思います。


「殺しの分け前 ポイント・ブランク(原題”POINT BLANK”)」1967年 監督 ジョン・ブアマン








面倒くさがり屋のわたしですが今回はちゃんとあらすじを紹介いたします。


主人公のウォーカー(リー・マーヴィン)は、刑務所の独房で目覚める。そこは今は廃墟となった孤島のアルカトラズ刑務所であった。ウォーカーは銃で撃たれていた。ここに至るまでの経緯をウォーカーは回想する。

ウォーカーは妻のリン、学生時代からの友人マルと、3人でひとつの友情とも愛情ともつかぬ奇妙な関係を築きあげていた。ある日、ウォーカーはマルからある計画を持ちかけられる。それは、アルカトラズ廃刑務所で夜ごと行われている犯罪組織の闇取引に乗じて、彼らの現金を強奪する計画であった。マルはある組織に多額の借金を抱えており、それを返済するにはこの計画を実行するしかなかったのである。

ウォーカーとマル、そしてリンは闇夜のアルカトラズ刑務所で待ち伏せし、現金の強奪に成功するが、その額が予想より少なく、ウォーカーと分けると組織への借金の返済に足りないことが判明すると、マルはウォーカーを撃ち、兼ねてより密かに情を通じていたリンとともにアルカトラズを去った。

しかし、ウォーカーは死んでいなかった。自力でアルカトラズを脱け出すと、マルについての情報を提供してくる謎の男の助言と、リンの姉クリス(アンジー・ディッキンソン)の協力を得、自分を裏切ったリン、マル、そしてマルの組織にひとり立ち向かっていく。合言葉はひとつ。「俺の9万ドルを返せ。」




まず。



「こんな映画、もう200本くらい観てるよ!!!!!!」


と、いう人いっぱいいるかもしれません。ちょっと、ちょっと待ってくれ!

こうしてあらすじを紹介すると、たしかにただのハードボイルド・アクションって感じがするかもしれませんが、この映画はただのアクション映画じゃない。この映画は、どの映画にも似ていない。この映画を観た後の「今、俺は何を観ていたんだ?」という感覚は唯一無二である。


じゃあなにが違うんだ、て話ですが、正直観てもらうしかないと思うんですが、がんばって説明します。



とにかく不思議な映画なのです。アクション映画を期待してこの映画を観ると、常に奇妙な違和感が観る者につきまとう。たとえば冒頭のアルカトラズのシーン。負傷したウォーカーはどうやってアルカトラズから脱出するのか?彼が海の中に入っていくシーンが出てくる(アルカトラズは潮流により絶対に泳いで脱出はできないといわれる)。と思ったら次の瞬間、彼はスーツを着てアルカトラズ巡りの観光船に乗っている。説明はなにもない。

観光船で出会った謎の男に現在のリンの居所を聞いたウォーカー。彼が、地下道みたいなところを無表情でただひたすらまっすぐ歩く映像に、ウォーカーが生きていることなぞつゆ知らず、有閑マダムな日常を送るリンの姿(しかその表情はどこか物憂げである)がカットインする。カツカツと、機械的なウォーカーの靴音だけがそのシーンの音である。そして音量を増していき、ほとんどハンマーでなんかぶったたいているような轟音となった靴音から突然、静寂、スローモーションでウォーカーが帰宅したリンが家に入ろうとするのに乗じて家に侵入し、リンを突き飛ばし、寝室のマルがいるであろうベッドめがけて弾装がカラになるまで銃をぶっ放すシーンにつながる!

うん、ここは普通にメチャクチャかっこいいシーンだった。男の中の男、リー・マーヴィン。

しかしマルはいなかった。リンは淡々と、マルが自分から去って行ったことをウォーカーに告げる。ウォーカーはまだマルが帰ってくるのではと一晩リンの家に居たが、翌朝、リンは寝室で薬物を飲み自殺していた。ウォーカーがいったん部屋を出て、また寝室に戻ると死体があるはずのベッドはもぬけの殻、代わりに猫が鳴いている。説明はなにもない。


このあたりで観る者は、自分が観ている映画が単なるアクション映画なのか、それとも奇妙なアート映画なのか、またはそのどちらでもないのかよく分らなくなってくる。

全体的に夢の中にいるようなシーンが続く。僕がとりわけ好きなのは、リンの姉クリスが経営するナイトクラブ「MOVIE HOUSE」にウォーカーが行くシーン。黒人バンドが登場し、非常に珍奇なR&Bを演奏する。まあ、同時期のJBのファンキーR&B~ファンキーソウルのバッタモンなんだけど、JBの過剰な部分だけを取り込んで、曲のグルーヴ感とか一切ない奇怪な音楽になっている。なんせシンガーは「オーライ」と「イエー」しか言ってない。でもJBだってだいたいそんなもんだろ?とか言ってんじゃねえ!!!!

このシンガー、動きもJBばりのダンスを見せてくれるが、とにかくイェーとオーライしか言わないので実にうっとおしい。やがて客のおっさんにしつこくマイクを向け出し「イェー」を強要しはじめる。何回も。居心地悪いったらない。もうやめろ、といいたくなる。






この居心地の悪さはある映画のあるシーンを思い出す。スゥインギングロンドンを舞台にしたアントニオーニ「欲望」の、ヤードバーズがクラブで演奏するシーンだ。ヤードバーズ(ジェフ・ベックとジミー・ペイジが同時に在籍する時期!)がステージで白熱の「STROLL ON」を演奏するが、観客はみなボーっと無表情でステージを見つめているだけ。微動だにしない。

どちらの映画のどちらのシーンも、ナイトクラブのもつある種の非現実性や、悪夢的な感覚を映像に焼き付けたすばらしい例だと思います。

冒頭のクレジットだとこのシンガーはSTU GARDNERとのことだが、REVUEレーベルとかに録音を残している同名のシンガーと同一人物なのだろうか?でも声とかぜんぜん違うし、この曲自体、黒人が作った曲じゃなくて白人(しかも普段はぜんぜん違う音楽やってる人)がJBとかを聴いて「まあ大体こういう方向だろ」ってデッチあげて作った曲て感じがする。

とりあえずDJでは使えそうにない。残念。

あとウレシイのが登場人物の60sファッション。ウォーカーのスーツスタイルは洋書のIVY研究本でも取り上げられていました。アンジー・ディッキンソンのワンピースも可愛いながらセクシーで良い!!



そういう感じで淡々と映画は進んでいく。ドラマティックな部分はそんなになく、ウォーカーがゆくところに淡々と死体の数が増えていく。

そしてウォーカーはついに組織の大ボスを追い詰めるが、そこで物語はあっけなく終わる。実はウォーカーに近づいた謎の男は組織のナンバーツーの男の仲間であり、ウォーカーにボスを殺させて組織を乗っ取る計画だったのだ。

ナンバーツーはアルカトラズに追い詰めた大ボスを射殺し、ウォーカーに今までのことを教え、金をとりに来い、と告げるが、遠くから物陰にかくれていたウォーカーはその様子を見守った後、暗闇の中に消えてしまう。

彼は二度と現れない。

組織をのっとったナンバーツーは、首をかしげ、変だなあとアルカトラズを後にする。

映画はそこで終わる。

話自体はまあよくある話だし、全体を覆う奇妙な空気も、67年という時代を考えれば、台等しはじめたカウンターカルチャーやアメリカンニューシネマの雰囲気だなで済みそうなものである。

しかし、あるひとつの事実に気づいたとき、観客は戦慄する。



<以下、ネタバレがありますので未見で観たいという方は読まないほうがいいかもしれません>




























カンのいい方なら観ててすぐに分かるかもしれませんが(僕は終わった後やっとわかった)、この映画にはずっと奇妙な点がひとつあります。

それは劇中何人も人が死んでいるのに、復讐の主人公のウォーカーは実はそのうちのひとりも直接手を下したり、または傷つけていないということである。


①裏切った妻リンは、ウォーカーに一方的にマルとのことなどをしゃべった後(実はこの間中ウォーカーは黙ったままである)、薬物を飲んで自殺する。

②マルは自分のペントハウスに侵入したウォーカーともみ合った後、足をあやまってベランダから落ちて死ぬ。

③マルのペントハウスを護衛していたマルの手下はウォーカーを見つけ発砲するが、ウォーカーは物陰に隠れてうまくそれをやり過ごし、銃声を聞きつけた警察がその手下を撃つ。

④マルの組織のボスはおとりを使い、ウォーカーに金を渡す算段でおびき寄せ、狙撃主にウォーカーを射殺させようとるるが、勘付いたウォーカーはそのボスを拉致し金を渡す場所まで連れて行き、おとりもろともそのボスを狙撃主に射殺させる。

⑤ついに追い詰めた大ボスは、ウォーカーに密かに近づいていた組織のナンバーツーの男に射殺される。



これらの事実から、この映画の内容の解釈としてポピュラーになっているのが、この物語の主人公ウォーカーは実は死人だということである。


つまりウォーカーは最初のアルカトラズのシーンでマルに撃たれて死んでおり、その後の物語は、すべて死んだ男の亡霊の物語だということだ。


確かにそう考えればつじつまが合う部分はいくつもある。リンもマルも、亡霊にさいなまれて自殺したと取れなくもないし、警戒していたマルは自分のペントハウスに護衛を何人もつけていたのに、ウォーカーはほとんどまぐれ(アンジー・ディッキンソンの協力もあったけど)でその護衛を突破し、マルを追い詰める。僕なんかここらへんのくだりは「やっぱり昔の映画だな」と苦笑してしまったのだが、彼が亡霊であるとすればそれもなんだか納得できる。

主人公が実は死人だったというオチは、「シックスセンス」がパクったとよく言われる「恐怖の足跡(原題:THE CARNIVAL OF SOUL)」という1962年の映画ですでにやっているのでこの映画が最初ではないが、アクション映画でそういうことをやるってのが凄い、というか意味が分からないし、はっきりそういうオチであると解るわけでもないので、なんだかもやもやしたものが残る。

また、現在この映画についてまたよく言われるのが、この映画は友や妻に裏切られ死に行く男がいまわの際に見た一瞬の夢なのではないかという解釈。

まあ夢オチと言ってしまえばそうなるが、この全体を覆う虚無感、夢を見ているような感じは、そういう解釈がふさわしい気もする。

監督のジョン・ブアマンはこの後も都会の人間がド田舎でホワイトトラッシュに執拗に付け狙われる奇妙なサスペンス映画「脱出」など、変な映画ばかり撮っている天才である。

「ポイント・ブランク」の原作はリチャード・スタークのハードボイルド小説「悪党パーカー」であるが、ジョン・ブアマンはその内容が気に入らず、勝手に自分流の全く新しい映画にしてしまった。
こんな映画をハリウッドのメジャーが作っていたのだから、つくづく凄い時代だったんだなと思う。




ちょっと前までは、日本ではずっと前に出たビデオでしか見ることができず、僕も最初は輸入版のDVDを取り寄せて見ていたのだが、おととしくらいにツタヤの「発掘良品」にてレンタルリリースされたので、今ではどこででも簡単に見ることができるようになっています。


はっきりいって万人におすすめできる映画ではないけど、興味をもたれた方は是非観てみてください。


疲れた